デザイナー

400メートルを全力疾走するように、
芝居を書くように、歌をつくるように、
コーヒー豆を焙煎するように、野山を駆け巡り森に基地をつくるように、
私は住まいをデザインしています。

私のデザインは、私の経験に基づいています。

高校生の頃、400メートルを全力疾走する短距離走者であったこと。大学生の頃、演劇の台本を書き演じていたこと、歌をつくってコンテストに応募していたこと、子どもの頃、田舎の川や森で遊んでいたこと、縁側の陽だまりがこの上なく心地よかったこと、今、コーヒー豆の焙煎に夢中になっていること。

そんな経験を通して見た人生の風景を思い返しながら、その世界観の中で登場人物を動かしてみることで、私は住まいという、〝ジワジワと来る〟学びの空間をデザインしているのです。

人は経験や記憶を介して、動き出す生き物です!

目の前のスクリーンに映し出されるているもの、それをあなたは今経験していて、それがあなたの人生です。
よく観察してください。一般常識というフィルターは外して、見えるままを見てください。
客観視する力をフルに使ってください。
そして、否応なしに、それが現実だと受け入れてください。
それは、住まいや職場、そこを行き来する際に通過する道や街などの環境であり、そこにあるインテリアや空間そのものです。
それは私の求めているものではない、私はここに居るべきではない、とあなたは強く憤りを感じるかもしれませんが、焦らないでください。
人生において、タイミングはとても大切だからです。そして諦める必要はありません。
体験して寝かせて、ジワジワと熱くなるものを感じてあなたの物語がゆっくり立ち上がるのを見つめてください。
私が提案するデザインシステムは、インクルーシブデザインの考え方を用いた、あなたの経験を補い、あなたの豊かな選択肢を育てるものです。
私は、あなたと共にあなたの物語のはじまりへと歩いて行きます。
私はあなたに感謝します。あなたが私の知識をさらに深めてくれるからです。
急がないでください。
あなたはまだあなたにとってとても大切な人生の選択をする準備が整ってはいないかもしれないからです。

焦らないで、広い場所に立って、明るい未来を見渡しましょう。
迷路に居るかも、人生の落とし穴にはまっているかもしれません。
私もそうでした。長い迷路を彷徨い、十年くらいの間隔で、人生の落とし穴にはまりました。
広場に出るタイミングは突然やってきます。
いつか、ジンワリと胸が熱くなります。
あなたは素晴らしい人です。私たちはそんなあなたがさらにあなたらしく輝くための小さなお手伝いをしたいと願っています。急ぐ必要はありません。その時が来るのを待つだけでいいのです。
あなたが本来のあなたとしてあなたらしく輝く時がきっと来ます。その時あなたは見通しのいい場所に立っているはずです。あなたはあなた本来の自由を知ることでしょう。
あなたがあなたの物語に満ちた広場に立った時、見るものすべてが新しい可能性にあふれていることに驚くことでしょう。

あなたは、あなたの経験に基づいた空間をつくることになります。それはあなた自身をはじめ、そこに居る人すべてを育む学びの空間です。自由な空間は有能な教師なのです。

私がこのフォレストバーン で用意しているプロトタイプのストーリープランはあなたの物語を立ち現せるための叩き台です。すべて叩き台なのです。

そして、私がここで提示する叩き台だけでなく、過去の日々や、今まさに経験していることそのものが叩き台になることを、私たちは経験的に知っているはずです。
それは、歴史の中で眠り未来に内臓されている新たな〝容赦のないウイルス〟に対処するためにも、きっと役立つ柔軟な(人生は変化の連続!)人生の進み方だと思います。

さあ、あなたの経験をフル稼働しながら、私がデザインした叩き台を思い切り叩き壊してください。それこそがあなたの物語の誕生であり、私のデザインポリシーです。

                   プロトハウス事務局代表 桑原あきら

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